【廃線】三木鉄道が今どうなってるのかを見に行ってきた!(下石野駅〜三木駅)2017年

さぁ、いつもスマホと BlueToothのつながりが遅くて「あれ?」って設定を開くとちょうどそのタイミングで接続されてしまう播磨弧道です(涙)
みなさんの BlueTooth はごきげんでしょうか。

さてさて、ちょっと前にこのブログで公開した記事、三木鉄道が今どうなってるのかを見に行ってきた!(厄神駅〜宗佐駅) 見ていただけたでしょうか。

実はあのときは他の企画のために時間がなかったんで泣く泣く宗佐駅までしかレポートできませんでしたけど、この度残りの下石野駅〜三木駅までを訪問することができたんでお約束通り記事にしたいと思います!

ちなみに、なぜ今回急に残りの三木鉄道跡地に行こうと思ったのかというと、この三木鉄道に関する神戸新聞記事を見たからなんです。

https://www.kobe-np.co.jp/news/hokuban/201712/sp/0010786606.shtml

で、この記事によると完成は2018年春になるものの、遊歩道はすでに完成してるとのことだったんで、一足先に完成前に行ってみることにしました。

三木鉄道を3行でおさらい

では、三木鉄道に詳しくない人のために3行でおさらいをしたいと思います。

  • 2008年に廃線になった
  • 厄神駅から三木駅までをつないでた
  • 赤字経営のため、予定よりも前倒しで廃線になった

区間の紹介

今回行ってきた区間は、三木鉄道が走っていた全線のうちの三木市側になります。

地図で言うとこちら。

さぁ、では2008年の廃止後9年経った三木鉄道(下石野駅〜三木駅)はどのように姿を変えているんでしょうか?

こちらです。どうぞ!

(※記事中の地図は地理院地図を加工したものです)

下石野駅跡地

まずは前回の記事のとき最後に行った宗佐駅とのつなぎ目になる、ちょっとした峠のような場所に行ってみることに。

この写真の奥に行くと宗佐駅跡につきます。

少し近づいて見ましたけど、ここを電車が走ってたとは到底思えないような雰囲気になっていました。(むしろ古墳とか言われた方がしっくりきますね)

そして、この場所から振り返ってすぐのところが下石野駅跡になります。

予想通り駅ホーム、線路はすべて撤去されてしまって跡形もありませんけど、さっきの記事に書いていたとおり、きれいに舗装はされているようでした。

形から見るとここにホームがあったんでしょうね。

今はだだっ広い更地になっていました。

でも、ここからまっすぐに伸びた線路跡を進むことができるようです!

次の石野駅跡に向かって進んでいくと休憩所が現れました。

どうやら整備されている遊歩道はここからがスタートのようですね。

当時の信号機でしょうか。
こういう機材を設置してくれてるのはいい演出ですよね!

休憩所にはベンチもありますし…

なぜか風車もあります(笑)
のんびりした気分になるにはもってこいですね。

そして、こういう「とまれ」標識が設置されていたりするんで、三木市の本気度が感じられます!

石野駅跡

少し進むとなにやら建物が見えてきたかと思うと…???

おおっ!
なんと、旧・石野駅が休憩所になって復活していました。

これはお金をかけましたね、三木市さん!

レールまで残ってるんで前から撮りたかったアングルで写真をパチリ♪
頭の中ではスタンド・バイ・ミーの曲が流れていました(笑)

当時の駅舎がどんなだったかほとんど覚えてないんですけど(降りたことは一度もないいんです)、こんな雰囲気の場所だったような気がしました。

おっ、駅のホームに登れるようにしてくれていますね。

ちゃんとトイレも併設してくれているんで、今後はきっと自転車乗りもここを利用することでしょう。

休憩室の中はベンチと当時の写真がかざってあるだけのシンプルなものでした。
もしかするとここからまた何か追加されるのかもしれません。

こうやって見ると、そのうち電車がやって来そうな気さえしますね。
いいじゃないですか、三木鉄道跡♪

復元された駅舎で満足するほど写真をとったんで、次の西這田駅に向かうことに。

でも…

えっーー!
自転車はご遠慮下さい!?

な、なぜなんでしょう…。
まだ未舗装だから危ないよっていうことでしょうか。

まー、どちらにしてもこのまま進むわけには行かないんで、線路跡に沿って進める、すぐ北側の道路を通ることに。(んー、いちいち線路側にもどらなきゃダメなんで多少めんどうでした…涙)

気を取り直して先に進んでいくと、小さな橋を発見!
たぶん橋脚部分は当時のものなんでしょうね。

橋の上から写真をとってみました。

そして、さらに先に進むとこんなものを発見!
枕木でできたベンチのようです。こんなものまで作ってくれてるんですね。

西這田駅跡

続いての駅は西這田駅なんですけど、ここはほとんど跡形もなくなっていてどこにホームがあったのかちょっと判別できそうもありませんでした。

一応、当時のものと思われる柵は残っていました。

おそらくこの辺りがホーム…だったのかなぁ?

まだ自転車ご遠慮区間のようです…(ガックリ)

でも、再度気をとりなおして先にすすむことに。
すると、こんな標識を発見しました。

なぜか気に入ったのでノスタルジックな構図で写真を撮ってみることに(笑)

また違う標識を発見。
播磨孤道はあんまり鉄道に詳しくないんですけど、これってどういう意味があるんでしょうね???

さらに進んだ先で見つけた当時のものと思われる柵。
こういう廃墟感がたっぷりの景色って大好物です!

そして、新しい橋を発見。

これは全線開通が今から楽しみですね。

別所駅跡

ところどころ遭遇する当時の遺物に過去のロマンに思いを馳せながら進んでいくと…?

でました!
ニュー別所駅です。

ここもレールを残してくれてるんですね。
(もしくはどこのかわかんないけど移設された??)

なんにせよ、またあのアングルがやりたくなってしまいました(笑)

もう廃線になってるんで、こんなカンジで線路内に入っても何の問題もありません。

駅に近づいてみると、
あれ?石野駅とほとんどいっしょだ。(もう少し当時の特徴を残しても良かったのかな、とも思いましたけどこれだけでも十分楽しめます)

ホームに登る階段を使って上にいってみましょう。

今回は手をいっぱいに伸ばして電車目線で撮影してみました。
過去には播磨孤道もこの景色をみていたはずなんですよねー。

せっかくなんで新しい駅舎を通って外にでてみることに。
これが新しい別所駅の全景です。


横には石碑が三木鉄道に関する石碑が建っていました。(ホーム側から)

外側から。

(以下引用)

旧播州鉄道 別所駅跡
〜三木鉄道92年間の歴史〜

大正5年に播州鉄道として始まり、三木の特産品である金物の輸送手段として金物産業の進行に貢献しました。
昭和18年、「国鉄三木線」となり、国鉄の経営悪化とともに廃止の危機を迎えます。
当時三木線は、多くの住民が利用しており、将来の発展を見込んで、昭和60年、第3セクターの「三木鉄道」として新たに出発しました。
しかし、残念ながら、私鉄の開通やマイカー時代の到来などにより、乗客数の減少は止まらず、平成20年3月末をもって旧播州鉄道から始まった91年5か月の歴史に幕をおろしました。

三木鉄道の沿革

1916(大正5)年11月22日 播州鉄道 厄神〜別所間が開業
1917(大正6)年1月23日 別所〜三木間が延伸開業し全通
1923(大正12)年12月21日 播丹鉄道に譲渡
1943(昭和18)年6月1日 播丹鉄道が国有化、国鉄三木線へ
1984(昭和59)年2月23日 第三セクター鉄道への転換を決定
1985(昭和60)年4月1日 三木鉄道に転換
1986(昭和61)年4月1日 宗佐、下石野、西這田、高木駅開業
2008(平成20)年4月1日 全線廃止

(引用おわり)

ほほー、ということは国鉄時代には宗佐、下石野、西這田、高木の4駅はまだなかったってことなんですね。
知らなかった。

高木駅跡

さぁ、どんどん進んでいきましょう。
残る駅はあと2つです。

別所駅から高木駅の間は線路の横を通れる道がなかったんで、いきなり駅の跡地からの紹介です。

ここが高木駅跡地のようですけど、まだ未舗装でした。

でも、反対側を見ると…???
おっ、アスファルトで舗装されています!

ここからは線路跡を通っていけそうですね。

高木駅跡を出発して、アスファルトの上を楽ちんで走っていると、こんな感じで行き止まりに。
ここはまだ橋がかかってないんですね。(すぐ近くに迂回するところがあるんで問題ないですけどね)

あの石積みは歴史を感じさせます!

近くには当時の三木鉄道のものと思われる石が大量に放置されてたんで、その石越しで写真をとることに。
廃墟感タップリ♪

なんとか両岸を写真にいれてみました。
分かりにくいかな?(笑)

橋を迂回して先に進むと、またしても橋が登場。

横からも。

橋を超えると、なんだか雰囲気が変わってレールの中をコンクリートで固めた小道になってました。
これ、おもしろいですねー。
なんなら全線これだったらいいのにーなんて、予算度外視なアイデアが頭の中で浮かんでました(笑)

※実はこの小道、このあとで見る、あるものに関連してきます。

そして、信号機が建っていたり、

標識が立っていたり、

小さな駅名の表示板が飾られていました。
どうやら最後の駅、三木駅(三木鉄道記念公園)に到着したようですね!

公園内にはいろいろと当時のことが分かる説明書きが設置されていました。

(以下引用)

信号機

出発信号機(しゅっぱつしんごうき)

停車中の車両が駅から出発することが出来るか、出来ないかを知らせるための信号機です。

入換信号機(いれかえしんごうき)

駅構内で車両の入換を行うときに使われた信号機です。
三木鉄道では、この信号機と無線交信により列車の入れ換え作業が行われていました。

(引用終わり)

(以下引用)

三木鉄道跡地と「淡墨桜(うすずみざくら)」

その昔、三木の志染の里に二人の息子が隠れ住んだとの伝説がある窟屋の金水(いわやのきんすい)、その二皇子と縁のある第26代継体天皇(けいたいてんのう)がお手植えの桜が、「淡墨桜」(別名:エドヒガンザクラ)です。

「淡墨桜」の故郷は、岐阜県本巣市の根尾谷にあり、樹齢1,500年を経て、今なお咲き続けています。

平成20年12月三木鉄道の廃線により、車両が岐阜県の樽見鉄道に売却され、現在も「淡墨桜」を背景にして活躍しています。その縁の深い苗木を譲り受け、ここに記念植樹します。

遠い昔から三木市と本巣市(旧根尾村)が、何か不思議な歴史の流れで、繋がっている想いがします。

平成23年6月吉日 うすずみ桜想会

(引用終わり)

(以下引用)

車止め

列車が、万が一停止する場所を越えて走行した場合に、強制的に停止させるためのものです。
三木鉄道では、営業開始から廃止の日まで安全運行され、幸いにもこの車止めが役に立つことはありませんでした。

(引用おわり)

ほほー。
当時の貴重な資料ですね。

※ちなみに写真の当時の三木駅、マジでなつかしいです!

三木駅跡

さぁ、じゃあ残りは三木駅跡をみるだけだなー、なんておもって自転車をすすめてると前から何やら四角いものがドンドン近づいてきました。
慌てて遊歩道からおりるとその四角い物体がギューンと通りすぎていきました。

あれは一体なんだったんだ…(汗)
でも、なんか見覚えあったぞ!?

あっ、あれは三木鉄道の車両!…に似たトロッコ!?

そうなんです。
実はこの三木鉄道記念公園では、

毎週土日の午前10時〜午後3時

の間、無料で三木鉄道の車両に似せたトロッコ(といっても自転車のようにこいで移動するタイプ)に乗ることができるんです!

おおっ、やっぱり三木市は本気ですね(目キラキラ)

播磨孤道がさっき見たトロッコには親子3人が乗ってました。
なんとも微笑ましい光景でしたよ♪

そして詳しい内容の説明書き。
ボランティアのスタッフさんがやってらっしゃるんですね。

トロッコはここから出発します。
たぶんさっきみたあの橋までは行けるみたいですね。

と、いうことで最終的に到着しました。
三木駅跡です。

今は「三木鉄道ふれあい館」という名前で三木鉄道の資料館になっているようです。

ここではコーヒーも楽しめるようですね。

逆側からも。
三木鉄道はここから右奥に向かって出発していました。

せっかくなんで、中に入らせてもらうと当時の貴重な写真や、動画が展示してありました。
(この動画は絶対売れる!これはビジネスチャンスだーーー!!って思ったら、すでに販売してるDVDを流してるだけでした(笑)

で、ここでの写真撮影の可否を尋ねたスタッフさん(もちろん快くOKでした)に、

播磨孤道 「そのまま駅舎を残したんですねー。」

って話しかけたら、

スタッフさん 「あ…いや、実は元の駅は10メートルほど向こうにあって、ここは新しい建物なんですよ(チラッ)

播磨孤道 「あっ……そうなんですね(汗&汗)」

みたいな会話になってちょっと気を使わせてしまいました。(スタッフさん、ごめんなさい。。)

たぶん昔の駅舎のイメージで建ててるとは思うんですけどねー(笑)

おわりに

ということで今回は廃線になった三木鉄道の下石野駅〜三木駅の現在の様子をお届けしました〜。

全体として播磨孤道は、この線路跡地に好感がもてましたし、全面開通したらまた来てみたいなって思いましたよ。

というのも、以前行った鍛冶屋線跡でもけっこうたくさん痕跡を残してくれてて楽しかったんですけど、三木鉄道もそれに勝るとも劣らないほどいろいろと残してくれてるから。

でも、前回の厄神駅〜宗佐駅の記事でも書きましたけど、加古川市側の三木鉄道の跡地は、レール&駅ホームが撤去された後はほったらかし状態になってるんで、三木市側の遊歩道が完成したらぜひ同じく遊歩道にしてほしいなーって思いました。

そうなったら、厄神駅から三木駅までを徒歩 or 自転車でルンルンルーン♪ってカンジで移動できますし、三木市と加古川市の人の往来も増えるんじゃないかと思うんですよね。
(正直な所、現状は幅が狭い道ばっかで自転車で行くにはちょっと危険ですしね…。)

まっ、とにかく三木鉄道の跡地がどんなふうになっていくのかすごく楽しみです。
みなさんも一度(気温が上がったら)三木鉄道の遊歩道を訪れてみてはいかがでしょうか。

ではでは〜!