さぁ、少し前からずっと姫路駅構内にできたGo Goカレーにハマってしまい、お店が加古川に早く「Come Comeカレー」になっている播磨弧道です。
みなさんはどこのカレーがお好きでしょうか。
さてさて、以前このブログで【廃線】姫路モノレール跡が今どうなってるか見に行ってきた!2017年という記事を公開したんですけど、これが予想外に人気記事になりました。
ただ、この記事を公開した後になって姫路モノレールについての情報をゲットすることがあり、つねづね「あー、あの記事ってまだ未完成だったな・・・」なんて感じてたのも事実です。
で、この度(ちょうど)Go Goカレーが食べたくなったので、、、い、いやジャーナリズム精神に火がついたので、まだ行ってないモノレール跡地をめぐって「完全版」として記事をつくることにしました。
ぜひ姫路モノレールを通してノスタルジックを感じてください!
(※記事中の地図、航空写真は地理院地図を加工したものです。)
目次
姫路モノレールが走ってた場所を確認する
姫路モノレールの路線は1979年に廃止されて以降、ずっと残されたままになってました。しかし、時間が経って老朽化してしまったことから、一部のレールや柱は撤去され今では見る影もなくなってしまっています。
なので、姫路モノレールがどこを通っていたかを正確に知るために、地理院地図で1979〜1983年に撮影されたとされる航空写真を確認しました。
そして、航空写真と現在の地図と照らし合わせると、このような位置関係になります。(ちなみにですが、山陽電車の路線が今と少し違っています。もう少しJR姫路駅側を通っていたんですね)
では、このマップを使って姫路駅側からモノレールの痕跡をたどっていきましょう!ルートは次の流れです。
- 姫路駅
- 大将軍駅(高尾アパート)
- 手柄山駅
姫路駅〜大将軍駅
まずは姫路駅から大将軍駅までの間に残っているモノレールの痕跡からです。
JR姫路駅から西へ向かうとすぐに、焼却炉の煙突のようなモノレールの柱が見つかりました。というか、モノレールの敷地ってビルだったんですね。なるほど。通常の廃線は地上にあるのが普通なので今は歩行者・自転車道になってたりしますけど、姫路モノレールの場合はちょっと状況が違っていたようです。
次に裏手の写真を。どうですか、このとてつもなくでっかいエクスカリバーが突き刺さっているような光景は。昔はこの上にレールがあって車両がお客さんを運んでいたんですね。
中にはこういうレール部分が少しだけ残っているワイングラスのような柱もありますが、柱と柱をつなぐレールはひとつも見つかりませんでした。おそらく撤去されたものと思われます。
裏手から。横のビルを見る限り、当時からそこに存在していたようなので、車両の中からはとても間近にビルを見ることができたのかもしれません。ぜひ一回乗ってみたかった!
では、次に山陽電車の高架をくぐって次のエリアに。やっぱりここにも煙突のような柱が残っています。
今回撮った写真の中でもお気に入りの写真。過去の遺構の後ろにはなんとも新しい現代のビルが。自然に時間の経過を感じさせられます。
気になったので、裏手に行ってみるとやはりここでも「主を待つ聖剣状態」。この上に登ってみたい衝動に駈られますが、さすがにそれはできないので我慢することに(笑)
中にはビルの外側に設置された柱もありましたが、柵があって近くにはいけませんでした。
下はこんな感じで物置になっています。
大将軍駅の跡地
では次に姫路モノレール唯一の中間駅だった「大将軍駅」跡地に行ってみます。この大将軍駅。高尾アパートと呼ばれるビルの中に駅があったことで有名な場所です。
実はこの大将軍駅も老朽化の影響で数年前に解体されたんですが、その直前に一般に公開されました。ただし、応募があまりに多かったので抽選になってしまったようです。ちなみに、運良く播磨弧道の昔の知人が当選したようで、そのときは喜び勇んでSNSに写真をアップされていました(笑)
By Terumasa – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, wikipediaより引用
逆側からはこんな感じでした。
でも、現在はビルがここにあったことを想像することしかできません。
当時のビルがあった場所を赤い点線で囲んでバーチャル・リアリティっぽくしてみました。これだけ大きなビルがあったらやっぱり景観も一気に変わってしまいますね。
大将軍駅〜手柄山駅
では、次は大将軍駅〜手柄山駅までの間に残っている痕跡をたどっていきましょう。
といっても、大将軍駅(のあった場所)から振り向くとすぐ近くにセブンイレブンがあって、その後ろに柱だけじゃなく、レールを見ることができます。もし、まだモノレールが走っていたらセブンイレブンごしに車両が走っているところをみることができたってことですね。
さっそく近づいてみると、出ました!「天空の城ラピュタ」感たっぷりの景色。一回でいいから登ってみたい気はします(笑)
奥には柱だけの場所があって、ここを先に進むとさっきの大将軍駅に到着します。ということは川の中も走ってたんですね。
では、ラピュタの世界にもどりましょう(笑)下が畑になってるようで、そこから伸びたツタが長い年月を掛けて柱どころかレール部分にまで伸びています。やっぱり植物の生命力ってすごい!
手柄山駅方面に向かうと、新幹線の手前でレールは途切れていました。
別のアングルから。後ろの黄色いビルとのコントラストがいい感じの景色です。
横の道路は進入禁止になっていました。それにしても、近づくと結構高い位置をモノレールは走っていたんですね。
そして、新幹線とJRの高架をくぐって次のエリアに。
ちなみに、高架をくぐってすぐのところにその昔あった「大将軍橋」のモニュメントが設置されていました。
そうそう!友人がその昔「大将軍橋は渋滞するから、別の道から行きますね」って言ってたのを思い出しました。時間の流れとともにどんどん景観は変わっていきます。
そして、その大通りを手柄山方面に向かって進んでいると、駐車場の向こうに再び遺構を発見!
太陽を背にするとより廃墟感が増していい雰囲気です。
ただ、ここからは手前にビルやガソリンスタンがあるんであまりレールが見える場所は多くありません。
遠目にチラ見えするレール。
でも、裏側に回ってみるとこの迫力。すぐ横はマンションになっているので敷地には入らず公道から撮影しました。
そして、後はレールも柱も残っていないため、川を渡って手柄中央公園へ向かうことに。ちなみにこの川の横にも少し前まで柱が残っていましたが、たまたまここへ来たときに撤去工事の真っ最中でした。
手柄山駅(手柄中央公園)
ということで、終点の手柄山駅があった手柄中央公園にやってきました。というのも、実はここに「モノレール展示室」なる施設があって、しかも無料で当時の車両を見ることができるからなんですね!
ふーん、姫路駅から手柄山駅までたったの100円だったんですね。今と物価が違うから一概には言えないですけど、やっぱ安いですよね。しかも100人以上なら学割で3割引もするなんて。遠足とかで利用した学校があったんでしょうか。
ということで気になる車両を正面からパチリ!スタッフさんに写真とっていいか訪ねたら「いいですよ!中も入れますよ。」と親切に教えてくださいました。
さすが展示室というだけあって、運転手の人形が設置されてるのがいいですね。観光地の姫路はやっぱりこういう部分の演出が上手です。
中に入ってみると、運転席側にモニターを発見。何かな?と思って見てみると・・・
おおっ!なんとモノレールが運行している様子が動画で流されていました。1979年に廃止だったんで、まさか映像が残ってるとは知りませんでした。
そして、シートを見てみると以外に普通の電車と大差ないような雰囲気で驚きました。モノレールというからには、ケーブルカーのような車内をイメージしてたのに(笑)
そして、中には入れない方の車両には家族連れの人形がいらっしゃいました。髪型と服装から当時の雰囲気が伝わってきます。
そして逆側の端っこから。
さっきの写真ではわかりづらかったかもしれませんが、こちら側にも車掌さんがいて、「あっちー。。。」って感じでした。演出が細かい!
うん、マジその気持ちわかります(この日の最高気温は32.4℃でした)
ちなみにこの車両も播磨周辺の鉄道車両まとめに追加しましたので、ぜひそっちの記事もご覧になってくださいね。
姫路モノレールのミニチュア
実はモノレール展示室には車両だけでなく、ミニチュアの展示もしてくれていて、モノレールの全景がどんなものだったか知ることができます。
これが全景。左が姫路駅で右が今いる手柄山中央公園です。
つまり、北側から見てることになります。
そして、逆側。航空写真の上にミニチュアを設置してくれています。
これはさっき言った高尾アパート、つまり大将軍駅ですね。
これがモノレールの姫路駅です。そういえば、姫路駅だけは今までに見たことがなかったです。位置が高いからもしかしたらちょっと怖かったかもしれませんね。
記念レールを販売している
みなさん、知ってましたか??実はこの姫路モノレール、撤去されたレールを薄く切断して記念品として販売してるんですよ。
なんとAタイプ(10,000円)とBタイプ(5,500円)があって、すでにAタイプは売り切れだそうです。(2018年8月11日現在)シリアルナンバー付だそうですので、気になる方は以下のURLから詳細を見てください。
おわりに
ということで、今回は姫路モノレールを完全版的な感じでもう一度訪れてみました。姫路駅からでも歩いて30分もあれば十分到着できますので(ま、それで廃止になったんでしょうけど・・・)、ぜひみなさんもまだ残っている柱とレールを見に行ってみてはいかがでしょう。
ちなみに、今回の撮影をしている途中の道路で、「もうすぐモノレールの柱、レールの老朽化点検をします」と書かれていましたので、もしかするとそのうち全部なくなっちゃうかもしれません。
見れるときに見といたほうがいいかも、ですね。
ではでは〜!