みなさん、突然ですけど「人口重心」ってことば聞いたことがありますか?人口重心っていうのは、簡単にいうと人間がいる場所の平均の場所です。つまりAさん、Bさん、Cさん、Dさんが真四角の形になるように住んでいるとき、人口重心はその対角線の交わるところ、つまり中心ってことになります。
↓↓↓こんなかんじですね。
実はこの人口重心っていう考え方、最近まで知りませんでした。でもなかなか面白いと思いませんか?例えばこの人口重心がわかれば、加古川市にはどこを中心として人が住んでいるのかっていうのが分かるわけです。一種の市区町村の中心が分かっちゃうってことなんですね!
と、いうことで今回は、我らが播磨地域(数が多いんで、姫路市、加古川市、高砂市、播磨町、稲美町、加西市、三木市、西脇市、明石市)の人口重心がどこなのかを見ていきたいと思います。
目次
どうやって人口重心を探す?
人口重心を計算するには公式のようなものがあります。でも、僕程度の数学知識では全くわからないんですよね。。だって、Σ(←シグマ)とかでてきますから(汗)
でも安心してください!
実は人口重心は日本政府から公開されています。これは、5年毎に行われてる国勢調査の結果として公表されてるんですね。
では、ここからは、姫路市、加古川市、高砂市、播磨町、稲美町、加西市、三木市、西脇市、明石市の人口重心を見ていきましょう!
※各自治体の人口重心は、国勢調査の統計トピックスの人口重心を参考にしたものです。
※距離の測定は地図上の距離計測というページを利用させていただきました。ありがとうございます!
※記事中の地図は地理院地図を利用したものです。
姫路市の人口重心
平成27年の姫路市の人口重心は、姫路駅から西北西に1.9kmほど移動した市街地(姫路市土山)にあります。
そして、5年前の平成17年はというと、、、?
姫路市西庄です。もともとは南にあった人口重心がこの10年間で北に700メートルぐらい移動したことになります。北の方に人が増えたのか、それとも南が少なくなったのか。どちらにしても人口重心の変化が大きいってことは街の変化も大きいってことになるんでしょうね。なかなかおもしろい統計です!
※記事を書いている途中で気づいたんですけど、姫路市は平成18年3月27日に家島町、夢前町、香寺町、安富町と合併した影響で人口重心の移動が大きいようです。
明石市の人口重心
では、明石市です。平成27年から見てみましょう。
明石駅というよりは西明石駅、もっというと大久保駅が一番近い場所になるみたいです。(明石市大久保町大久保町)明石市は横に長い形をしてるんでこういう結果になるんでしょうね。
では、平成17年いってみましょう。
あれ?明石市は人口が多いと思ったんで(約30万人)、結構人口重心の移動も大きいかと思ったらたったの34メートルほど移動しただけ。んー、これをみると人口の規模と人口重心にはあんまり関係がないのかもしれませんね。
加古川市の人口重心
では、次は私が住んでいる加古川市の人口重心です。まずは平成27年から。
どうやら加古川市役所から北東に900メートルほど行った加古川市加古川町美乃利にあるようです。もっと駅の方かとも思ったんですけど、意外と駅からは離れた場所にあるんですね。次は平成17年です。
なんと、10年たってもたった140メートルほどしか移動してないんですね!もちろん地名も加古川市加古川町美乃利。加古川市は姫路市と比べると人間の住んでる場所はよりバランス変わっていないってことなんですね。
高砂市の人口重心
次に高砂市を見てみましょう。
JR宝殿駅から南西に2.3キロメートルほどいった場所です。住所で言うと高砂市伊保。これも想定してた宝殿駅の近くではありませんでした。やっぱり市町村の形の影響をモロに受けるので市街地だから人口重心も近くにあるっていうわけじゃないんですね。
次に平成17年版です。
えーーーーーーっ!たった26メートルしか移動してないの!? 高砂市はあまり変化がないってことなんでしょうか。それとも人口重心の移動ってそんなもの??
※ちなみに興味が出て調べたんですけど、東京は昼と夜だけで2.4キロも人口重心が移動するそうです。都会おそるべし、、、
播磨町の人口重心
では、次に兵庫県では一番面積が小さい自治体、播磨町にいってみましょう。
山陽電鉄・播磨町駅の北東すぐにある播磨町立・播磨中学校が人口重心になっています。ここは当初の予想と比べるとそれほど違いはありませんでした。
では、平成17年バージョンです。
これも移動はすくないですねー。ちょうどこの播磨中学校の棟を移っただけ(28メートルほど)。高砂市の26メートルとおんなじぐらいです。土地が小さいから人口重心の移動もすくないってことなんですね。
稲美町の人口重心
では、次にため池が多いことで有名な稲美町の人口重心をみてみましょう。
おっ、なんと稲美町役場の真ん前です!ここまでほとんど目立った場所に人口重心はなかったんで逆にここまでピッタリくると驚いてしまいました(笑)
じゃ、平成17年の場所を見てみましょう。
おーっ、今度は町役場の中にはいりました!距離も50メートルほどです。今後も稲美町役場あたりに人口重心がいつづけそうですね。
加西市の人口重心
では今度は少し北に行って加西市の人口重心です。さっそく見てみましょう。
玉丘史跡公園の中にありますね。この古墳がつくられてるときにはまさか、その後人口重心になるとは思ってもみなかったことでしょう!
次に平成17年です。
同じく玉丘史跡公園です。でも最短記録がでました。約21メートルほどしか動いていません。目視でも見えるぐらいの距離なんですねー。
三木市の人口重心
では東に行って、三木市を見てみましょう。まずは平成27年版です。
市街地というわけじゃなく、志染川の中にあります。神戸電鉄三木駅からは3.3km 東に行った場所ですね。
では平成17年です。
これは意外でした。三木市の移動は結構大きくて、1.3km です!今までで一番移動してました。北東の方向に移動してるところをみると、単純に考えて相対的に南西の人口が減ったか、北東の人口が増えたかってことですよね。一体何が大きな原因なんでしょうか??
西脇市の人口重心
では今回調査で一番北に位置する西脇市の人口重心です。
西脇市役所近くの山の中ですね。ここは行こうと思ってもちょっとやそっとじゃ行けない場所にありますね。
では、平成17年バージョンです。
同じ山を少し移動しただけですね。西脇市の変化はあまりないようです。
今回の調査結果を見てみて
予想以上に人口重心ってそこまで動かないんだなーっていう印象です。もっと人間って住む場所が変わるもんかと思ってたんですけどねー。やっぱり地形の影響を受けるとそこまで目立った移動はないってことなのかもしれません。
でもその中でも一番驚いたのはやっぱり三木市ですね。加西市でも西脇市でもそれほど移動してなかったのに三木市は1キロ以上も移動してて。もしかすると三木市も姫路市みたいに合併したのかと思って調べてみたんですけど、そういう訳じゃないですし。いつかこの謎が解明できたらこの記事に追記したいと思います。
でも、いつもと違って今回の記事は頭をフル回転(いつもは自転車のペダルをフル回転 ^^)したんで新鮮でした。たまにはこういう学術的な記事も書いてみたいと思います。
ではではー!